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BLUE ROSE

第75回アカデミー賞


第75回アカデミー賞(2003年3月23日)

【作品賞】 「シカゴ」(CHICAGO/ロブ・マーシャル監督)

【監督賞】 ロマン・ポランスキー監督(「戦場のピアニスト」)
  ※授賞式に欠席のため、映画芸術科学アカデミーがトロフィーを保管。

【主演男優賞】 エイドリアン・ブロディ(「戦場のピアニスト」)
  ※受賞コメント  ステージに駆け上がり、プレゼンターのハル・ベリーを抱きしめてキスをおくり、
           受賞の喜びを全身で表わしていました。
           「名前を呼ばれても、自分のことだとしばらく分からなかった。
           前もってスピーチを書いておくと受賞できないから、
           何も用意していなかった。」
           と、全くの予想外の受賞だったと驚きを隠せない様子で、さらに、
           「この映画は、シュピルマンによる青写真がなかったらあり得なかった。
           シュピルマンが生きのびたことを称えます。
           そして一生に一度のこんなすばらしい役を与えてくれた、
           ロマン・ポランスキー監督に感謝します。」
           と謝意を述べ、他の候補者や映画製作にかかわった関係者、両親に次々と感謝を述べました。
           そこで音楽が鳴り、スピーチを打ち切ろうとしたのですが、
           「ちょっと待って、ちょっと待って、一度しかないんだ。」
           と繰り返して、そのままスピーチを続行。
           「このような奇妙な時期に受賞することに、悲しさも覚える。
           この映画に出たおかげで、戦争がいかに悲しく、人間性を損なうものか痛感した。
           何を信じるにせよ、神だろうがアッラーだろうが、
           神がみなを見守ってくださいますように。
           平和的な解決が早期に得られるよう祈ります。
           親友がひとり、今クウェートで戦っている。
           無事に帰ってこれますように・・・。」
           と訴え、客席はスタンディング・オベーションとなりました。

【主演女優賞】 ニコール・キッドマン(「めぐりあう時間たち」)
  ※受賞コメント 舞台に上がって
          「ラッセル・クロウに、“ここに上がったら泣いちゃいけないよ”と言われてたのに・・・」
          と、しばらく客席に背を向けて涙をこらえ、
          スティーブン・ダルドリー監督や脚本のデビッド・ヘアーなどに謝意を述べ、 
          「世界がこんなに混乱している時、なぜアカデミー賞に来るのかと
          思う人もいるかもしれない。
          それは、芸術は大事だからです。
          自分がやっていることに信念を持っているからです。」
  ※プレゼンターのデンゼル・ワシントン
          「鼻の差で・・・ニコール・キッドマン!」と名前を読み上げました。
          ニコール・キッドマンは受賞作の「めぐりあう時間たち」で
          大きな付け鼻の特殊メイクなどで外見を大きく変えて
          作家のバージニア・ウルフを好演しています。
          主演女優賞の対抗馬と言われていた「シカゴ」のレネー・ゼルウィガーに対し、
          “鼻の差”というシャレた表現をしたようです。      

【助演男優賞】 クリス・クーパー(「アダプテーション」)
  ※受賞コメント 今回が初ノミネートで初受賞という快挙の達成です。
          「共演は、素晴らしいジャズを作り出すようだった。」
          と話し、メリル・ストリープに賛辞を贈りました。

【助演女優賞】 キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(「シカゴ」)
  ※受賞コメント 臨月でありながら授賞式に参加し、満面の笑みを浮かべてトロフィーを受け取り、
          「これにまともに対応するには、ホルモンが乱れすぎてます。」
          と会場をジョークで笑いを誘っていました。

【脚本賞】 ペドロ・アルモドバル(「トーク・トゥ・ハー」)

【脚色賞】 ロナルド・ハーウッド(「戦場のピアニスト」)
  ※受賞コメント 「ポランスキー監督は偉大な監督で、素晴らしい同僚です。」

【美術賞】 ジョン・マイヤ、ゴードン・シム(「シカゴ」)

【撮影賞】 コンラッド・ホール(「ロード・トゥ・パーディション」)

【衣装デザイン賞】 コリーン・アトウッド(「シカゴ」)

【編集賞】 マーティン・ウォルシュ(「シカゴ」)

【音響賞】 マイケル・ミンクラー、ドミニック・タベラ、デイビッド・リー(「シカゴ」)

【音響編集賞】 イーサン・ヴァンデルライン、マイケル・ホプキンス(「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」)

【視覚効果賞】 ジム・ライギール、ジョー・レテリ、ランダル・ウィリアム・クック、アレックス・フンキ(「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」)

【メイクアップ賞】 ジョン・ジャクソン、ベアトリス・デアルバ(「フリーダ」)

【オリジナルスコア賞】 エリオット・ゴールデンソール(「フリーダ」)

【主題歌賞】 エミネム、ジェフ・バス、ルイス・レスト(「8マイル」より“ルーズ・ユアセルフ”)

【長編アニメ賞】 宮崎駿監督 「千と千尋の神隠し」
  ※受賞コメント (授賞式は欠席) 
          イラク攻撃が行われている世界情勢を踏まえたうえで、
          「受賞を素直に喜べないのが悲しいです」とのコメントを発表しました。
          さらにアメリカの公開に努力した友人や、作品を評価した人々に対する謝意を表明しました。
          プレゼンターはキャメロン・ディアス。
          「最初のプレゼンターとしてこの場に来ることができて光栄です。」
          ノミネート作品が紹介された後、封筒を切りながら、
          「今年のアカデミー賞は・・・(フゥと一息ついた後)“Spirited Away!”」
          と英題を読み上げると、会場からは万雷の拍手が巻き起こりました。
          受賞する人が出席していなかったため、キャメロン・ディアスが
         「私が代わりにオスカー像を受け取っておきます!」
         とコメントして、舞台袖に帰っていきました。
         スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、
         「宮崎監督本人も喜んでいます。“千と千尋の神隠し”は公開の際、
          配給会社に無理と言われただけに、受賞できたことが非常にうれしい」
         と喜びを大いに語り、
         宮崎監督の記者会見の欠席についても、
         「次回作が山場にかかっていることと、
         受賞した(笑い)顔が新聞に出るのがしのびない」
         “宮崎の神隠し”と思ってください」
         と話していました。          

【短編アニメ賞】 エリック・アームストロング監督 「チュバチャッブス」

【短編映画賞】 マルティン・ストランゲハンセン、ミエ・アンドレアセン 「This Charming Man」

【長編ドキュメンタリー賞】 マイケル・ムーア、マイケル・ドノバン 「ボウリング・フォー・コロンバイン」
  ※受賞コメント マイケル・ムーア監督は、他のノミネート作品の関係者と舞台に上がり、
          「我々は一致団結している。
          私たちはドキュメンタリー作家で、ノンフィクションが好きだが、
          我々はフィクション(作り事)の時代に生きている。
          作り事の選挙結果で当選した作り物の大統領が、
          作り事の理由をでっちあげて、この国を戦争に追いやっている。
          我々はこの戦争に反対している。
          ミスター・ブッシュ、恥を知れ!」
          と鋭く批判。
          さらに、カントリー歌手の大統領批判が物議を呼んだことに言及し、
          「ディクシー・チックスとローマ法王が一緒になってあなたに反対しているようじゃ、
          あなたの時間も限られている。」
          とあてこすりのコメントも残しました。
          「暴力(イラク攻撃)は紛争解決の手段として認められるものだ。
          コロンバイン高校の子供たちに教える羽目になる。」
          と厳しく批判をしました。
  

【短編ドキュメンタリー賞】 ビル・グッテンターグ、ロバート・デビッド・ポート 「ツイン・タワーズ」

【外国語映画賞】 カロリン・リンク監督 「Nowhere in Africa」

【名誉賞】 ピーター・オトゥール


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